東大の歪んだ官僚教育の伝統
禁欲的暗記学習によって難関突破の達成感に酔いしれた天下の秀才と呼ばれた人間達は、東京帝大という官僚養成学校で教育を受けました。この学校は国家権力と距離を置く欧米の大学と異なり、天皇の官僚養成を第一義とする官立学校でしたから、国家的権威を必要以上に付加された学校でした。
それは東大で学ぶ者だけが欧米文明国家の知識と教養を共有できる者とする虚構の権威です。この教育の意識は他の学校の権威を認めず、尊大にも軽蔑し、睥睨する愚劣な心根を容認する背景となりました。人間を観察せず、出身校による人間評価がまかり通る、日本の伝統がここに発しています。
しかし当の東京帝大での教育や教育を受けた生徒の心根はどうだったでしょうか。創立当時の東大の教師は政府お雇いの外国人教師でした。有色人蔑視の植民地拡大に血道を挙げる帝国主義侵略国家から来た教師達です。例外はいました。しかし多くの教師は日本人を見下し、日本文化を蔑んだのです。
勉強秀才の知性や精神力など危ういものです。日本人や日本の伝統をこの西洋かぶれの知性は蔑み、天上天下唯我独尊の尊大な連中も、日本の同胞に向かっては傲岸無礼の優越感を、尊大な教師の欧米文明国へは卑しい劣等意識のまさにコンプレックスの権化に過ぎませんでした。
東大のエリート教育は、一言で言えば、艱難辛苦の暗記学習に耐えられる、幕末の動乱期にあっては臆病な文弱の卑怯者と呼ばれたような者たちへ、国家的権威を授けて、おのれの富貴のみを求める立身出世主義教育以上の何ものでもありませんでした。
それ故、明治維新を闘った、近代教育とは無縁の志士たちの気概や理想に遠く及ばず、彼らが欧米列強と堂々と対峙した気魄も誇りもなく、一高東大卒の夏目漱石が留学先のロンドンの下宿に閉じこもったように、この国の中でのみ日本人同胞を蔑み、睥睨し、支配する官僚主導政治の推進者として巣立ったに過ぎませんでした。
そしてこの根性は、亡国の敗戦を導いたにも関わらず、自民党政権とともに現在まで生き延びているのです。
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