民主党政権があるべき基本原則
民主党政権が改革すべき本来の日本のあるべき姿の大原則を明らかにしておこう。
第一に、自由と国民主権の真の民主主義の政治風土の確立である。そして政治の主導権争いは、常にこの平面で行われるべきことであり、決してニセの民主主義を標榜する官僚主義や社会主義との争いにしてはならないことである。
第二に、この国の防衛の基本理念は、自由と民主主義を守り、世界平和を維持するために世界に主導的に安全保障を働きかけることである。憲法9条により国際紛争を戦争によって解決する武力を放棄しているが、自由と民主主義の下に生きる日本国民とこの国を不当な侵略戦争行為や暴力犯罪の危害から守るための自衛権は世界の他の国家と同様に保持している。
しかし憲法9条が国際法を犯す犯罪国家や侵略者との正当防衛の戦争行為を禁止している以上、日本は自由と民主主義を国是とするアメリカとの日米軍事同盟が必須である。何故なら、国際連合は、加盟国の条件として国民の直接選挙により国政が運営される民主主義の要件を備えていない国家が加盟でき、その枢要な安全保障理事国に非民主的国家が大きな権利を保有しているかぎり、国連を日本の世界平和活動を推進するための国際機関とすることはできないからである。
そして、従来の日米同盟と異なることは、亡国の敗戦の責任を逃れ、官僚組織の命乞いと引き換えに行われた数々の密約にまみれた米国隷属の日米同盟ではなく、両国の国民の安全を守り、人類の平和と繁栄を保障する共通の理念で結ばれた対等なパートナーシップに基づく日米同盟の再構築こそ重要である。それは不安定要素を高めつつあるアジア・太平洋の地域において、軍事覇権主義の台頭や戦争を抑止することが出来る最強の安全保障機構創設の基礎となるからである。
第三に、特定の政治思想や階層を強調した偏りのある政府・内閣ではなく、この国の全てを総括的に俯瞰でき、真の民主的な政府・内閣を樹立することである。少なくとも国民の信任を得ない勢力との連立はすべきではない。民主主義政治における政策実現にとって参議院で過半数を実現していないことから、来るべき参議院選挙まで、国民の切実な緊急の政策発動のための緊急避難として、政治思想の不純な勢力との連立は容認されるとしても、政治理念に大きな乖離がある政党との連立は必ず国民の批判に晒されることを民主党は銘記すべきである。
第四に、中央集権政府の経済浮揚ではなく、地方分権という国民の立場からの経済浮揚政策は実現されるべきである。官僚の政治権力と癒着してきた大企業、大資本であっても、政権交代がなった以上は、それらは否定されるべきではなく、新政権の下で崩壊の危機に瀕したこの国の経済再建のエンジンとして、零細企業と同様に活用されなければならない。
第五に、アジア政策のみならず、これからの世界政策の中で、日米同盟と同様に、中国との関係のリフォームが必須である。対米従属に類する商売優先の朝貢の戦略パートナーシップではなく、日本がアジアの自由と民主主義を守護するリーダーとしての立場からの新たな二国間関係を立て直すことだ。経済に重点を置いた互恵関係ではなく、アジア・太平洋の安全保障においても、経済のシステムにおいても、新しい世界秩序を構築するための二国間パートナーシップの確立である。
政権交代がなり、新しい政権、政府が発足する前夜の今、ここに掲げた大きな理念を重要なパートナー諸国政府に率直に宣言し、敗戦後の日本が初めてなしえた歴史的政権交代の意義を伝えるべき時である。時期を失してはならない。
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