脱官僚政治の完成には3年の月日をかけよ!
老人介護や保育園の致命的な少なさを知るたびに、戦後60年もの自民党官僚政権の政治がいかに杜撰で、心卑しく、貧しいものであったかが実感させられる。
少子高齢化が意識されたのは1990年の頃であった。退職高齢者の医療費が急増して、健康保険の財政基盤が揺るぎ出し、それまでの開業医お手盛りの医療費支払いを健康保険組合が激しく批判し、医療制度の抜本改革が求められた。
しかし、改革は何ら行われず、患者たる国民が受ける医療の環境は悪化の一途であり、医師会の反対によって必要な数の医師の養成もままならず、医療従事者の職場環境も悪化の一途であった。
医療ばかりではない。既に30年以上も前から、勤労婦人のための保育園は全国的に不足していると言われながら、今日に至るも何ら改善されるところはなく、順番待ちの長い列だけが続いている。老人介護もそうだ。経済的負担の軽い公的介護施設も、20年このかた、あいも変わらず長い長い順番待ちの行列である。
この国には本当の国民主権の民主主義政治など存在してはこなかった。そればかりか、試験で選抜された官僚が有能であるということが虚構であり、虚妄であり、それはとりもなおさず、この国の高等教育が完全に間違っていたことの動かしがたい証拠でもある。
そして試験に合格したことによって育まれた官尊民卑の意識に蔓延したこの国の行政担当者達は、すなわち全国津々浦々の役所で働く公務員達に至るまで、「法律にない」「予算がない」の一点張りで、木で鼻をくくるような行政対応をして国民の心を貧しくさせて来たのである。
内需はこの国に満ち溢れている。財源も豊富にある。しかしそれらはいずれも行政担当者たる公務員に無視され、隠蔽され、そして彼らの給料となって浪費されてきたのだ。
国民の切実な社会的ニーズがありながら、それらを無視して年間5兆7千億円もの財源を消費して道路建設に使おうとしたこの国の官僚と自民党政権は、一体、何者であったのか。
紛れもなく、正常な政治判断力を持たない正真正銘の無能力者であり、政治を担当すべき者が最低限備えなければならない知性と判断力を完全に喪失した人間達であったとことに相違はない。
経済再生や国民生活の向上、産業や教育の振興などには少しも使われないで浪費されてきた負債による国家財政の悪化の責任は、政権を追われたといえども官僚自民党政権にあることに相違はない。
だから国家財政の健全化を急げなどの主張は下劣な人間達の詭弁であると見るべきである。
この国の年間総財源200兆円のうち、その1割の20兆円は毎年浪費されて来た。そして給料、退職金、年金の生涯賃金賃金では民間平均より3割高い公務員給与として、精神的に全く貧しい行政サービスの報酬として年間32兆円も使われて来た。
この国の新しい政治を行う財源はここにある。総額は30兆円に上るであろう。しかし、猛烈に抵抗する官僚や民主党を支持する勢力の一画を占める公務員労組の非協力がある限り、すぐには本来のあるべき政治の姿に変えることは難しい。
だから彼らから既得権益を国民の手に返還させるために3年の月日を用意せよ。そして喫緊の国民のニーズに応え、内需刺激のシナリオと経済再生の道筋を国民の前に明らかにしたら、そのための赤字国債による財政出動をためらうべきではない。
心配は無用である。まだこの国は、依然として世界第二位の支払い能力を持つ国民の海に浮かぶ国家だからである。
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